社内の様々なシステムに蓄積されているデータを抽出し、活用しやすい形式に変換・出力するのが「ETLツール(ETL)」です。経営活動においてデータ活用の重要性が高まっている昨今、ETLツールは効率的なデータ管理・分析を可能にするツールとして注目されています。記事では、ETLツールを比較選定する際のポイントや導入時の注意点を解説します。
また、導入実績の多い代表的なETLツール(ETL)をご紹介します。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。
ETLツールの比較方法・選び方
ETLツールを比較選定する際のポイント

ETLツールを比較選定する際にチェックしておきたいのは、以下の4つのポイントです。
- 連携可能なデータベース・データ形式の種類
 - 取り扱えるデータの規模
 - 操作性・画面の見やすさ
 - サポート体制
 
各項目を詳しく見ていきます。
■連携可能なデータベース・データ形式の種類
ETLツールで対応しているデータベースやデータ形式は製品によって異なります。自社で利用しているデータベースと連携できない製品や、取り扱いたいデータ形式に未対応の製品を選んでしまうと、ETLの第一段階であるデータ抽出ができなくなるため注意が必要です。
検討の際は、まずETLツールで取り扱いたい自社のデータベースやデータ形式を確認し、それらに対応している製品を選定しましょう。
■取り扱えるデータの規模
ETLツールには、大規模なデータベースやシステムと連携可能な大企業向けのものと、比較的小規模なデータを取り扱う中小企業向けのものとがあり、製品によって適したデータ規模が異なります。
自社のシステムの規模や取り扱いたいデータ量がETLツールの処理能力にマッチしていない場合、データ処理に支障が出る可能性が出てきます。ツール選定時は、取り扱えるデータの規模を確認しましょう。自社と規模が近い会社の導入実績の有無も参考になります。
■操作性・画面の見やすさ
運用しやすいETLツールを選定するには、操作性や画面の見やすさについても確認しておくことが大切です。画面の視認性が高く、ドラッグ&ドロップなど比較的簡単な操作で運用できるものが扱いやすいでしょう。
導入前に無料トライアルやデモ版などで使用方法を確認し、自社で使いこなせる製品を選定してください。
■サポート体制
ETLツールは、データ抽出・変換・出力のプロセスを自動化できる便利なツールですが、プロセスの設計段階でつまずくことが少なくありません。
そのため、ベンダーのサポート体制についてもチェックしておきましょう。確認すべき項目は、オンライン・オフラインのサポート方法やサポートの範囲、対応時間、料金の有無などです。
なお、ETLツールは海外製品も多く、日本語によるサポート体制が整っていないところもあります。日本語のサポートが必要な場合は、国内ベンダーの製品が適しています。
課題・ニーズ別に見たETLツールの向き・不向きの傾向

どのようなETLツールを選ぶべきかは、自社の課題によっても変わってきます。以下に課題・ニーズ別の向き・不向きの傾向をまとめました。
| 
 課題・ニーズ  | 
 向き・不向きの傾向  | 
|---|---|
| 
 大規模な基幹システムのデータ活用を推進したい  | 
 大容量データに対応し、大企業の導入実績が豊富なETLツールが適している  | 
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 オンプレミスの基幹システム、Excel帳票、クラウドサービスなど幅広いデータベースのデータを取り扱いたい  | 
 連携可能なデータベースやシステムの種類が豊富なETLツールが向いている。ただし、無償で提供されているオープンソースのツールは連携機能が限られていることが多いため注意が必要  | 
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 取り扱うデータ規模が小さく、以前導入したETLツールはオーバースペックで費用対効果が悪かった  | 
 比較的低価格で、中小規模のデータ処理が問題なくできるETLツールを選定する。用途に合う機能を備えた無償のオープンソースのツールも選択肢に加えるとよい  | 
| 
 ETLツールの運用方法がわからず、導入に不安がある  | 
 無料トライアルが利用できるETLツールであれば、一定期間使用して使い勝手を見極めたうえで導入可否を判断ができる。研修やマニュアルなど、運用サポートが充実している製品を選ぶのもよい  | 
ETLツールの導入時に注意すべき点

ETLツールの運用に高度なプログラミング技術は不要ですが、運用する際はある程度のITリテラシー・スキルが求められます。例えば、抽出元となるデータベースやデータの抽出・結合に必要なデータベース言語(SQL)に関する基礎知識は必要です。
それらの知識が不足している場合、狙い通りのデータ連携・処理が進まない可能性があります。効果的なデータ活用を推進するには、ITリテラシーが高い人材を担当者したり、研修を行ったりして対応することが必要です。
最適なETLツールでデータ活用を推進しよう
ETLツールを選定する際に確認しておきたいのは、自社のデータベース・システムとの連携性や処理可能なデータの規模です。そのうえで、操作性に優れ導入・運用時に適切にサポートしてもらえるツールであれば、自社での運用に適しているといえるでしょう。スムーズに運用できるETLツールを選定し、効果的なデータ活用を推進してください。
ETLツール 2選「特徴」と「活用事例」
1.Magic xpi Integration Platform

(参照元:https://www.magicsoftware.com/ja/integration-platform/xpi/)
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 サービス名  | 
 Magic xpi Integration Platform  | 
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 キャッチフレーズ  | 
 すべてをつなぐデータ連携プラットフォーム  | 
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 サービス概要  | 
 ≪クラウド、オンプレミス、およびハイブリッド環境のすべてのシステムをノン・コーディングでデータ連携≫  | 
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 向いてる形態  | 
 BtoB/BtoC  | 
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 機能一覧  | 
 ・ノン・コーディング  | 
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 価格  | 
・価格はお問合せください  | 
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 運営企業  | 
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 サービス詳細  | 
2.マネージドETL&ワークフローサービス「trocco®️」

(参照元:https://trocco.io/lp/index.html)
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 サービス名  | 
 マネージドETL&ワークフローサービス「trocco®️」  | 
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 キャッチフレーズ  | 
 データ分析基盤開発運用工数を90%以上短縮します。  | 
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 サービス概要  | 
 「trocco®」は、ユーザーの持つ膨大かつさまざまな種類のデータを自動で企業のデータ基盤へ統合するクラウド型サービスです。企業はこれらのデータを分析することで、自社のビジネス成長に繋げることができます。  | 
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 向いてる形態  | 
 BtoB/BtoC  | 
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 導入社数  | 
 約 200 社 (2021年10月04日時点)  | 
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 導入企業の傾向  | 
 データ活用に注力されている企業様多数、データ分析基盤導入済/導入検討中  | 
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 価格  | 
・100,000円 / 月額  | 
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 運営企業  | 
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 サービス詳細  | 
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 サービス資料  | 
導入した企業の声
株式会社オープンエイト CS企画部 データ戦略G Group Manager 前側 将様:
導入目的は、KPI管理に必要なデータ分析業務に時間がかかっていたため。trocco®を活用することで、経営の意思決定に必要な指標を自動で出力できるようになりました。
        
                
                
                
                                                    
                                                
                                
                
                    
                    
                    
                    
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