コーディング作業をほとんど行わずにシステムやアプリを開発できる「ローコード開発ツール」。業務やサービスのデジタル化に取り組む企業が増えるなか、ローコード開発ツールの需要も高まっており、多種多様な製品が提供されています。本記事では、ローコード開発ツールを比較選定する際のポイントや導入時の注意点を解説します。
また、導入実績の多い代表的なローコード開発ツールをご紹介します。自社の課題や目的に照らし、適切なサービスを見つけてください。
ローコード開発ツールの比較方法・選び方
ローコード開発ツールを比較選定する際のポイント

ローコード開発を比較選定する際にチェックしておきたいのは、以下の5つのポイントです。
- 対応する開発領域
 - コーディングが必要な範囲
 - 拡張性・連携性
 - セキュリティ対策
 - サポート体制
 
各項目を詳しく見ていきます。
■対応する開発領域
ローコード開発ツールでは、テンプレートやコンポーネントを組み合わせることで、以下のような領域のシステムやアプリを構築できます。
- 人事・労務(勤怠管理、人事発令、派遣社員管理など)
 - 営業・販売(案件管理、提案書管理など)
 - 総務・法務(社内規約管理、全社掲示板など)
 - 開発・製造・生産(新商品アイデア管理、ヒヤリハット管理など)
 - 広報・マーケティング(イベント管理、リード管理など)
 - 財務・経理(交通費精算、経費精算など)
 - お客様サポート(問い合わせ管理、FAQ管理など)
 - 全社共通(会議室予約、稟議申請、取引先マスタ管理など)
 
しかし、どのような領域・業務に対応した部品が用意されているかはツールによって異なるため、自社の目的・要件に合っているものを選定しましょう。
■コーディングが必要な範囲
ローコード開発ツールはすべてノーコード(ソースコードの記述を行わないこと)で開発できるわけではなく、ツール内の機能で対応できない場合は自らコーディングを行うことになります。コーディングの作業量は開発時間に影響するため、自社で開発するシステムの機能要件でコーディングが必要な範囲を確認しておくことをおすすめします。
■拡張性・連携性
システムやアプリは開発して終わりではなく、開発後も機能追加・変更などを行いながら完成度を高めていきます。そのため、ローコード開発ツールを比較検討する際は「機能の拡張性」や「外部システムとの連携性」といった観点も重要です。
連携先の一例としては以下のものが挙げられます。
- 顧客管理ツール(SFA、CRM)
 - MAツール
 - 決済システム
 - 人事システム
 - グループウェア
 
開発後の活用方法をふまえて選定しましょう。
■セキュリティ対策
ローコード開発ツールで開発する場合、ツールが提供するセキュリティ機能に依存することになるため、選定段階でしっかりと確認しておく必要があります。
とくにチェックしておきたい項目例は以下です。
- サーバーやネットワークの監視体制
 - データセンターの選定
 - 障害発生時の対応方法
 - アクセス制限
 - ユーザー認証
 - セキュリティ認証(ISMS、プライバシーマークなど)
 
■サポート体制
開発内容によっては設計・運用時につまずくことがあるため、ベンダーのサポート体制も確認しておきたいポイントです。
主なチェック項目を以下に挙げます。
- サポート方法(メール、電話、オンラインなど)
 - 段階別のサポート(導入・設定支援、運用支援など)
 - サポートコンテンツ(FAQ、オンライントレーニングなど)
 - 料金の有無
 
課題・ニーズ別に見たローコード開発ツールの向き・不向きの傾向

どのようなローコード開発ツールを選ぶべきかは、自社の課題によっても変わってきます。以下に課題・ニーズ別の向き・不向きの傾向をまとめました。
| 
 課題・ニーズ  | 
 向き・不向きの傾向  | 
|---|---|
| 
 システム・アプリを構築したい領域が多岐にわたる  | 
 様々な業務領域のテンプレートを網羅的に備えたローコード開発ツールが適している  | 
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 複雑な稟議・決裁の承認処理をデジタル化したい  | 
 ワークフロー設計機能が充実したローコード開発ツールであれば、あらゆる申請・承認処理に対応したワークフローを作成しやすい  | 
| 
 開発したシステムの機能拡張を簡単に行いたい  | 
 プラグイン機能が強化されているローコード開発ツールであれば、あらかじめ用意されたJavaScriptやCSSファイルを読み込むだけでカスタマイズできる  | 
| 
 ローコード開発がどのようなものかイメージできない/ローコード開発ツールを自社で使いこなせるか不安がある  | 
 ●無料トライアルやデモ版が用意されている製品であれば、導入前に開発の進め方や操作性をチェックできる ●導入前・導入後に適切なサポートが受けられる製品が適している  | 
ローコード開発ツールの導入時に注意すべき点

ローコード開発ツールを導入する際は、以下の2点に留意しましょう。
■大規模・複雑なシステム開発には適さない
ローコード開発ツールでは自らソースコードを書いて機能を拡張・カスタマイズすることも可能ですが、プログラミングによる開発と比べると自由度は劣ります。特殊な機能を実装したい場合や、多彩な機能を組み合わせて大規模なシステムを構築したい場合は、プログラミングによる開発のほうがよいでしょう。
■開発方法がブラックボックス化しやすい
一般的なシステム開発と違い、直感的な操作で開発を進めることができるため、設計書が存在しないケースが多くなっています。開発担当者が異動・退職した場合、システム構成を把握できなくなるリスクがあるため、あらかじめ運用ルールや開発情報の共有・管理方法を定めておきましょう。
最適なローコード開発ツールを見極めよう
ローコード開発ツールを選定する際は、開発領域にマッチしたテンプレートの有無や、コーディングが必要な範囲を確認しましょう。そのうえで、他システムとの連携性やセキュリティ対策、サポート体制を比較すれば自社に適したツールを絞り込みやすくなります。最適なローコード開発ツールを導入してビジネスのデジタル化を推進しましょう。
ローコード開発ツール 14選
1.モバイルアプリ作成ツール「Platio(プラティオ)」

(参照元:https://plat.io/ja/)
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 サービス名  | 
 モバイルアプリ作成ツール「Platio(プラティオ)」  | 
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 キャッチフレーズ  | 
 あなたの業務を3日でアプリに  | 
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 サービス概要  | 
 Platio(プラティオ)は誰でも簡単に自社の業務にフィットする  | 
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 向いてる形態  | 
 BtoB  | 
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 価格  | 
・スタンダード  20,000円 / ユーザー/データ容量  | 
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 運営企業  | 
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 サービス詳細  | 
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 サービス資料  | 
導入した企業の声
株式会社ランシステム システム外販部 部長 黒澤 一秀様 システム外販部 課長 荻野 正之介様:
導入目的は、報告内容によって紙やメールなど運用が異なり、報告や履歴管理に手間がかかるため。Platioを活用することで、現場の報告・履歴管理をアプリに一本化しデータ化の工数ゼロを実現しました。
2.dbSheetClient

(参照元:https://www.newcom07.jp/dbsheetclient/)
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 サービス名  | 
 初心者からプロまで使える業務アプリ作成ツール「dbSheetClient」  | 
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 キャッチフレーズ  | 
 Excel/Access業務のシステム内製化を支援  | 
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 サービス概要  | 
 dbSheetClientは、Excel/Accessインターフェイスを活かしつつ、ExcelやAccessの根本課題を解決し、内製化支援する業務アプリ作成ツールです。  | 
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 向いてる形態  | 
 BtoB  | 
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 導入企業の傾向  | 
 ExcelやAccess業務の課題を解決、業務の効率化、自動化したいニーズをお持ちの方  | 
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 機能一覧  | 
 ・Excel対応版  | 
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 価格  | 
・dbSheetClientサーバー版「スタンダード」  800,000円 / 円  | 
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 運営企業  | 
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 サービス詳細  | 
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 サービス資料  | 
導入した企業の声
株式会社永谷園 生産本部 品質管理部 QC室 室長代理 久保寺様 生産本部 品質管理部 中央検査室 室長 第1検査チームリーダー 大平様 生産本部 品質管理部 中央検査室 天野様 生産本部 品質管理部 中央検査室 住岡様:
導入目的は、検査システムのデータベースが増えることにより、情報の共有が十分とは言えなかったため。dbSheetClientを活用することで、データベースを一つにまとめることができ、検査依頼者も検査担当者も業務効率が格段に向上しました。
3.Trustpro

(参照元:https://www.tdc.co.jp/product/trustpro/)
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 サービス名  | 
 Trustpro  | 
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 キャッチフレーズ  | 
 システムは生まれ変わる  | 
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 サービス概要  | 
 【高い開発生産性・開発柔軟性を実現する3つのポイント】  | 
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 向いてる形態  | 
 BtoB/BtoC  | 
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 運営企業  | 
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 サービス詳細  | 
4.AppSuite

(参照元:https://www.desknets.com/neo/appsuite/)
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 サービス名  | 
 AppSuite  | 
| 
 キャッチフレーズ  | 
 紙・メール・Excelに依存した社内業務を改善  | 
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 サービス概要  | 
 AppSuite(アップスイート)は、紙・メール・Excel主体で行われている非効率な社内業務を4ステップで簡単にシステム化できる、業務アプリ作成ツールです。  | 
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 向いてる形態  | 
 BtoB/BtoC  | 
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 機能一覧  | 
 ・アプリを作る  | 
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 価格  | 
・価格はお問合せください  | 
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 運営企業  | 
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 サービス詳細  | 
5.CELF

(参照元:https://www.celf.biz/)
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 サービス名  | 
 CELF  | 
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 キャッチフレーズ  | 
 プログラミング知識不要で、業務のシステム化を実現  | 
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 サービス概要  | 
 CELFはExcel感覚で誰でも簡単にWebアプリがつくれるサービス。  | 
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 向いてる形態  | 
 BtoB/BtoC  | 
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 機能一覧  | 
 ・Excelテンプレート  | 
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 価格  | 
・無料  0円 / 30日間  | 
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 運営企業  | 
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 サービス詳細  | 
6.Zoho Creator

(参照元:https://www.zoho.com/jp/creator/)
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 サービス名  | 
 Zoho Creator  | 
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 キャッチフレーズ  | 
 すべてのCreatorのために 構築 連携 拡張  | 
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 サービス概要  | 
 Zoho Creatorは、ローコードアプリケーション開発プラットフォームです。  | 
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 向いてる形態  | 
 BtoB/BtoC  | 
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 機能一覧  | 
 ・アプリケーションを視覚的に構築  | 
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 価格  | 
・ベーシック  1,200円 / 月額(年間払い)  | 
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 運営企業  | 
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 サービス詳細  | 
7.intra-mart

(参照元:https://www.intra-mart.jp/whats.html)
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 サービス名  | 
 intra-mart  | 
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 キャッチフレーズ  | 
 "柔軟な働き方"と "圧倒的な生産性"を  | 
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 サービス概要  | 
 現場で素早く導入できるワークフローから、ローコード開発による本格的なDXまで同一のプラットフォーム上で継続して利用することができます。  | 
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 向いてる形態  | 
 BtoB/BtoC  | 
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 導入社数  | 
 約 7500 社 (2021年03月03日時点)  | 
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 価格  | 
・intra-mart Accel Platform  1,000,000円 / CPU  | 
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 運営企業  | 
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 サービス詳細  | 
8.楽々Webデータベース

(参照元:https://www.sei-info.co.jp/webdatabase/)
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 サービス名  | 
 楽々Webデータベース  | 
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 キャッチフレーズ  | 
 ノーコード型エクセル業務効率化支援ツール  | 
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 サービス概要  | 
 エクセルで管理しているものは数多いと思います。  | 
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 向いてる形態  | 
 BtoB/BtoC  | 
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 機能一覧  | 
 ・アンケート、各種集計などの庶務業務  | 
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 価格  | 
・価格はお問合せください  | 
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 運営企業  | 
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 サービス詳細  | 
9.kintone導入支援サービス

(参照元:https://toma.co.jp/service/software-it/kintone.html)
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 サービス名  | 
 kintone導入支援サービス  | 
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 キャッチフレーズ  | 
 kintone導入支援サービス  | 
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 サービス概要  | 
 費用対効果にあったシステムをすばやく構築します。すべての課題を一度に解決しようとすると構築費用が跳ね上がります。  | 
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 向いてる形態  | 
 BtoB/BtoC  | 
| 
 価格  | 
・価格はお問合せください  | 
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 運営企業  | 
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 サービス詳細  | 
10.xoBlos(ゾブロス)

(参照元:https://www.xoblos.com/)
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 サービス名  | 
 xoBlos(ゾブロス)  | 
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 キャッチフレーズ  | 
 Excel®業務を自動化し時間短縮・コスト削減  | 
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 サービス概要  | 
 業務効率化・業務改善ならExcelイノベーションプラットフォーム【xoBlos(ゾブロス)】。  | 
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 向いてる形態  | 
 BtoB/BtoC  | 
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 導入社数  | 
 約 500 社 (2021年03月25日時点)  | 
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 機能一覧  | 
 ・業務メニューのWEB化(xoBlosコントローラー)  | 
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 価格  | 
・xoBlosコントローラー  600,000円 / 年  | 
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 運営企業  | 
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| 
 サービス詳細  | 
11.gusuku Customine

(参照元:https://customine.gusuku.io/)
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 サービス名  | 
 gusuku Customine  | 
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 キャッチフレーズ  | 
 ノーコードでらくらくkintoneカスタマイズ  | 
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 サービス概要  | 
 kintoneアプリをカスタマイズする時、プラグインやJavaScript によるプログラミングが必要になります。  | 
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 向いてる形態  | 
 BtoB/BtoC  | 
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 価格  | 
・フリープラン  0円 / 無料  | 
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 運営企業  | 
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 サービス詳細  | 
12.krew

(参照元:https://krew.grapecity.com/)
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 サービス名  | 
 krew  | 
| 
 キャッチフレーズ  | 
 kintoneとExcelのイイトコドリ  | 
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 サービス概要  | 
 kintoneの特長はそのままに、脱Excelを可能にする3つの高機能プラグイン。  | 
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 向いてる形態  | 
 BtoB/BtoC  | 
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 機能一覧  | 
 ・krewsheet  | 
| 
 価格  | 
・価格はお問合せください  | 
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 運営企業  | 
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 サービス詳細  | 
13.kintone

(参照元:https://www.nippon-rad.co.jp/es/kintone/)
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 サービス名  | 
 kintone  | 
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 キャッチフレーズ  | 
 管理系のシステムを簡単に開発できる 高速開発ツール  | 
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 サービス概要  | 
 kintone(キントーン)は、サイボウズ株式会社の販売するビジネスアプリ作成プラットフォーム・クラウドDBサービスです。  | 
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 向いてる形態  | 
 BtoB/BtoC  | 
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 機能一覧  | 
 ・「現物在庫照会」アプリ  | 
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 価格  | 
・価格はお問合せください  | 
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 運営企業  | 
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 サービス詳細  | 
14.OutSystems

(参照元:https://www.bluememe.jp/outsystems/index.html)
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 サービス名  | 
 OutSystems  | 
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 キャッチフレーズ  | 
 世界中で最も愛されている ローコード開発基盤  | 
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 サービス概要  | 
 OutSystemsは、アプリケーションを利用するユーザーだけでなく開発者やマネージャーにも大きな価値をもたらします。  | 
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 向いてる形態  | 
 BtoB/BtoC  | 
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 機能一覧  | 
 ・オーダーマネジメント  | 
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 価格  | 
・価格はお問合せください  | 
| 
 運営企業  | 
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 サービス詳細  | 
        
                
                
                
                                                    
                                                
                                
                                
                                
                
                    
                    
                    
                    
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